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南部弁講座

その11

はじめに。
このコーナーでは、基本的に「」で囲んだものを原語<>で囲んだものを
翻訳語として扱っており、赤字は難しい言葉、(全部難しいのですが)
青字は特に難しい言葉を表しています。

その11で紹介している南部弁
 ごっつり   げんだが   あぶら  のごる  ゆだおる 
 ねぷかげこぐ  のろっと  あもっこ   ゆつがす  うるがす

110 うるがす                   2004/7/10

   物を水等に浸けて柔らかくすることを言います。

   例 「もぢごめばぁうるがしておげぇ、もぢづぎするすけぇ

   訳<餅つきをするので、餅米を水に浸けておいて下さい>

   そして、これに対する「うるげる」水分を充分に吸って柔らかくなった状態を指し、

   「大豆ぁうるげだど?」<大豆は充分に水を吸って柔らかくなりましたか?>

   と言うように使いますが、我々人間にも当てはまるところがあります。

   例えば「ぃや、雨降り、ズック履いでしごどしてらっきゃ足もなもうるげでまったじゃ

   訳<雨が降っているのにもかかわらず運動靴で仕事をしていたら、足がふやけてしまいました>

   と言うような使い方もします。

   運動靴のことを「ズック」と言います

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109 ゆつがす

   はしごばぁゆつがすなぁ!おじでまるべに

   訳 はしごをゆするんじゃないッ!落ちてしまうだろうが

   今回は「ゆつがす」です。

   樹木等をユサユサと揺することを「ゆつがす」と言い、

   実の熟したリンゴの木を「ゆつがす」と実が落ちてしまい、

   リンゴ農家の方々に「このくされわらはんど、ふとらしごどしね!」と

   叱られます。

   このくされわらはんど・・・この悪童達め

   ふとらしごどしね!・・・悪戯ばかりしやがって
   (ふたらしぐね

 

108 あもっこ

   いづまでもそやってぇごんぼほってればぁ、あもっこぁ来て、へでがれるんだすけぇ

   訳 いつまでもそうやって駄々をこねていると怖い人たちが来て連れて行かれてしまうぞ。

   と言うわけで今回は「あもっこ」地域によっては「あもっけ」とも言いますが、物は同じです。

   今回は<怖い人たち>と訳しましたが、妖怪だったり盗賊団だったり、人によって解釈のしかたが

   違うようです。

   この言葉は、元寇の蒙古襲来から、<蒙古来る>が訛って「あもっこ」になったという話があります。

   へでがれる・・・連れて行かれる   活用法は 「へでぐ」・・・連れて行く

   「へでげ」・・・連れて行って   「へでこぉ」・・・連れて来なさい   

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107 再び「のろっと
   南部弁講座41で紹介しました「のろっと」解説不足でしたので

   追加します。

   沢山という意味なのですがニュアンスとしては<山ほど>あるいは

   <山盛り>と理解して頂ければ良いと思います。

   下の写真のような状態を「使えね電池ぁのろっとある」と言います。

   訳すと<使用済みの乾電池がゴミ箱に山盛りになっている>と

   なります。
      
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106 ねぷかげこぐ                    2004/6/9

   <居眠りをする>という意味なのですが、完全に眠ってしまうのではなく、

   外周の音を聞きながら、うつらうつらするような眠り方を言います。

   ですから、例えば、学校の授業中に、先生の話を聞きながら、うつらうつらするのを

   「ねぷかげこぐ」あるいは、お酒の入ったコップを持ったままテレビに向かって

   お辞義をしている状況を見て、「ねぷかげこいでら」と使います。

   発音は「ねぇぷかげぇ」と発音します。

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105 ゆだおる                       2004/ 6/ 5

   死語です。 もう使っている人はいません。

   私がまだ小学生の頃、今は亡き母がバスタオルのことを

   こう呼んでいました。

   「かぁ、ゆさいぐとぎぁちゃんとゆだおるば、たなっていがねば、

   ゆがらあがってから、からだば、のごれねんだすけ

   
<ホラ、銭湯へ行くときにはちゃんとバスタオルを持っていかないと、

   風呂から上がってから、体を拭くことができないよ>

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104 のごる                         2004/ 6/ 5

   拭う、拭く、と言う意味です。

   「どろつだてばふぐさのごるな!

   <泥の付いた手を洋服で拭うんじゃない!>

   というようになりますが、「のごる」の「」は、卵の「」です。

   アクセントは「」に付きます、ですから語尾に付く「!」が大きくなればなるほど

   「」のアクセントが強くなります。
   「どろつだてばふぐさ、のるなって、さきたがらへってらべな、

   なんぼへったらわがるど、ほんじなしこの

   <泥の付いた手を洋服で拭うんじゃないって、さっきから言っているでしょう、

   何回言ったら分かるの、馬鹿者」という感じになります。

   ふぐさ・・・洋服に(ふぐ=洋服/上着を指す場合もあります)

   さきた・・・さっき     へってら・・・言っている

   なんぼ・・・何回/いくら(物の値段を聞く場合ににも使います)

   わがる・・・理解する    ほんじなし南部弁講座79・80で紹介しています)

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103 あぶら                2004/5/29

   燃料一般を指しますが、サラダオイル等の食用油のことも言います。

   実際は「あぶら」と言うより「ぶらぁ」というような発音になります。

   例1 ストーブの「ぶらぁねぐなったす、こやさいってくんでこぉ

   訳  ストーブの灯油が切れたので物置に行って詰めてきて

   例2 「すたんどさいってあぶらぁつめできてけろじゃ。

      軽油だすけな!まじがるなよ

   訳  ガソリンスタンドに行って燃料補充してきて下さい。

      軽油だから、間違わないで

   例3 焼きそば「やぐのさあぶらぁしがねがったらこびでまるべに!

   訳  焼きそば焼くのに食用油をしかないと焦げ付いてしまうよ。

   この様な感じで使用しています。

   「こや」・・・物置小屋(家の外にある倉庫)

   「くんでこぉ」(くむ)・・・[水をくむ]と同義語なのですが、

   石油ストーブの燃料カートリッジ等に灯油を補充する場合もこの様な

   使い方をします。

   ドラム缶などからポリタンクへ移し替えるときなども「くむ」と言います。

   「こびる」・・・焦げつく

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102 げだが                2004/5/28
毛虫のことです。アクセントは「」に来ます。

ですからだがという発音になります。

そして、この様に毛虫が沢山いる様を

だがぁ、ぐやぐやってらじゃ」と

言います。

毛虫の嫌いな方ごめんなさい。
興味のある方は
上の写真を
クリックして下さい
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101 ごっつり

   喜びを表現する言葉なのですが、ヤッターとかバンザーイというような喜び方ではなく

   ウレシーみたいな感じの喜びを「ごっつりする」といいます。

   例えば「ごでぁあだらしいスパイク買ってもらってごっつりして帰って来たぁ」

   <長男が新しいスパイクを買ってもらって喜んで帰ってきた>

   「最後の最後に1点取ってぇ勝ったがど思ってごっつりしてらっきゃぁロスタイムに

   PK取られ同点でひぎわげよ

   <最後の最後に1点取って勝ったと思い喜んでいたらロスタイムにPK取られて

   同点で引き分けです>

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