南部弁講座
はじめに。
このコーナーでは、基本的に「」で囲んだものを原語<>で囲んだものを
翻訳語として扱っており、赤字は難しい言葉、(全部難しいのですが)
青字は特に難しい言葉を表しています。
| その4で紹介している南部弁です | ||||
| け | ささる | やめる | でらでら | らじね |
| かまるな | こちょがす | もちょこい | がらっと | ずらっと |
40 「ずらっと」 2002/12/7
標準語では、長蛇の列のことを<ずらっと並んでいる>等と使いますが、
南部弁では「ずらっとしている」<知らない振りをしている>や、
「ずらっとしたやづ」<厚顔無恥な奴>等と使い、他に
「ずらだ、ずら」<知らないふり、知らないふり>希に
「ずらするなよ」<とぼけるなよ>と、使います
39 「がらっと」 2002/12/7
標準語では<トンネルを抜けると景色が
”がらっと” 変わった>と
いうように使いますが、南部弁は
「映画ば見にいったっきゃ ”がらっと” おなごばりよ」
<映画を見に行ったら女性ばかりだった>
或いは「がらっと並んでる」<すごい行列だ>
と言うように、同じものがたくさんある様子や、長蛇の列等を表す言葉です
38 「もちょこい」<くすぐったい>
「こちょがされる」<くすぐられる>とくすぐったい訳で、
これを「もちょこい」といいます。
37 「こちょがす」 2002/11/15
<くすぐる>事を言います。駄々をこねる子供に向かって
「いづまでもごんぼほってれば” ”こちょがす
”ど、ほれ、こちょこちょこちょ」
<いつまでも駄々をこねているとくすぐるぞ、ほら>
というように、ごねてべそをかいている子供の機嫌直し等に、第3者が使用すると
効果のある技です。「こちょこちょこちょ」はくすぐる様子を表す言葉で、
実際に「こちょがさ」なくても「こちょこちょこちょ」と言いながらくすぐる仕草をして
近づいて行くだけで笑ってしまう子供もいます。
36 「わのしゃっつ、かまるな」
「かまるな」は<構うな>という意味で、「ま」にアクセントが来ます。
<俺のシャツにさわるな>となるわけですが、
アクセントによっては<俺のシャツ臭いな>という意味になります。
こちらの「かまるな」は、<臭いな>という意味で、アクセントはありません。
同じトーンで発音します。
この「かまるな」は「かまりこする」<臭いがする>の短縮形で
「あしかまり」<足の臭い>や「あめかまり」<腐った臭い>等と使います。
35 「らじね」 2002/11/5
前に、南部の「わがね」と、津軽の「わがね」の中で、南部の「わがね」は
<駄目>と<判らない>の2種類がある。と書きましたが、
あれは一般的な使用法であり、正確には<理解不能(解らない)>や
<判(識)別不能(判らない)>という意味で使用する単語は「らじね」
であります。
例
「かみもしももらじあね」<西も東も判らない>
「なにあどんだんだがらじあね」<全く訳が解らない>
場合によっては<世間知らずな奴>の事を「らじねえやず」と使います。
34 「でらでら」 2002/11/5
光っている様子を表す形容詞ですが、ぬれて光っている様子を表す言葉です。
例えば、黒塗りの新車や、ワックスをかけたばかりの暗い色の車を指す言葉に
「でらでらった車」というのがあります。
これは標準語に ”てらてら” (国語辞典参照)という形容詞があり、
感覚的に言うと ”てらてら” の2乗=「でらでら」になります。
33 「やめる」 2002/11/5
ズキズキと痛むことを言います。アクセントは「め」に来ます。
例
「怪我、どんだい」<怪我の具合はどうですか?>
「ゆんべ、やめでよ」<昨夜ズキズキと痛んだよ>
「やっぱりやめだが」<やはり痛んだか>
因みに、普通に痛い場合は「いで」<痛い>で
何かにぶつけたり、ぶつかった場合には「あだッ!」<痛ッ!>と、なり、
「あだだだっ!」というように「だ」の数が多いほど痛みが大きくなります。
32 「ささる」(〜さる) 2002/11/9
標準語で ”ささる” は<刺さる>になりますが、
南部弁では<〜してしまう>や<〜する>と言う意味になります。
実際は「〜さる」というような使い方になる訳ですが
「のまさる」<飲んでしまう> 「みらさる」<見てしまう>
「ねらさる」<寝てしまう> 「きがさる」<聞こえてしまう>
と言うのが一番判りやすい使い方ですが、この他に
「かがさる」<書いてある>あるいは<書ける>
「けささる」<消すことが出来る>又は<消えてしまう>
というように、この単語もやはり後につく言葉によって
意味が違ってくるのです。
例1 こぐばんさ「明日は休み」ってかがさってらじゃ
訳1 黒板に「明日は休み」と書いてあるよ。
例2 そのボールペンかがさるど
訳2 そのボールペン書くことが出来るかい?
31 南部の「け」と津軽の「け」 2002/9/28
同じ言葉なのに意味が違うのです。
南部の「け」は<食べなさい>という意味で、
津軽の「け」は<下さい>という意味なのです。
ですから、南部で「これけ」は、<これを食べなさい>になり、
津軽で「これけ」は<これを下さい>になるのです。
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